「ちょっと嬉しい、蒙古衆来」

明けましておめでとうございます。

今年の新春は暖かい陽光が降り注ぎ、穏やかでしたね。いかが過されましたか?

 

新春早々のタイトルが?? 何のことと思われた方もおられるのでは・・・

決して、750年程前の蒙古襲来ではありませんので、ご心配なく。

少々長いですが、星空書房店主のこの正月の数日をお付き合い下さい。

このブログで、昨年11月末の大阪・靭公園で開催された「モンゴル祭」の紹介をしました。その時触れた、モンゴル領事館に勤める、20年近く交流のあるモンゴル人女性の一家と共に、我が家で新年を祝ったのです。

 

しかも、夫婦ふたりだけの住まいに、6人が揃って来られました。その女性のご両親と夫、そして中学一年生の息子と五歳の女の子です。

その中学一年生たるや、身長185㎝余り、体重90キロ余りの体格で、相撲取りになれと言っても気が弱く、漫画ばかり見ています。下の女の子は元気・元気で一日中走り回り、賑やかなこと一寸耳を塞ぎたくなるぐらいです。

でも二人とも可愛いく、日本のジジ・ババを心底演じています。

 

数日前から、大掃除と御節料理の準備におおわらわでした。同世代のご両親を迎えるのですから、子や孫相手の手抜きでは済まされません。「こんなところまで掃除した事無いよ。」とぼやきながらも、御節料理に専念する妻に、「来客があると、家が綺麗になる。」と褒められ、せっせと励み、大方を終えたのは、来宅時間近くでした。いよいよ蒙古衆来、ドット来られて、いっぺんに賑やかになりました。近所で、あの家は急にどうしたんだろうと思われたのではと思います。

 

夕食は我が家特製の「お好み焼き」で盛り上がりました。中一の孫の大好物です。夜11時には「年越しそば」も振舞い、これがモンゴル人の口にも合ったらしく。皆、美味しそうに食べていました。

そして、大晦日のメイン行事「除夜の鐘」を撞きに近所のお寺へ。本堂でお参りした後、順に鐘を撞きました。

そしてお寺を出た広場で、今度は娘の夫がコンビニに買いに走ったシャンペンを、思い切り振り、コルク栓を飛ばしたのが丁度12時でした。

 

家へ帰る途中、娘は「明日の初日の出が見たい」と、言い出し、やむなく同調。この人数で風呂には何時に入れるのかと、もう体力の限界を感じる一幕でした。朝にシャワーを浴びたからいいという者もあり、私たちが床へついたのは2時半過ぎ。直ぐに寝入ったと思ったら6時半の目覚ましが響きました。

 

娘夫婦と私たち夫婦のみで、他は熟睡中、そっと外へ。意外なほど冷え込みの無い外気にホッとしながら、300m程東の如是川堤防へ。

既にたくさんの人たちが見物に、7時過ぎには空が徐々に赤みを増していきました。生駒山の左、稜線に少し雲の掛かった当たりに、7時15分太陽が姿を現し、一気に眩しさを加えていきます。感動的なこの一瞬は、この子たちが、私たちにプレゼントしてくれたのだと思います。

 

家へ戻り、もうひと眠り。目覚めたのは9時半近く。急いで御節料理を並べ卓に付いてもらったのは10時近く、「日本の風習です」と、お屠蘇を若い順から回し、新年の挨拶をいたしました。

20年前、モンゴルでの皆既日食ツアーの帰国時、北京空港で声を掛けてきたモンゴル大学日本語学科の女学生。その後、日本の大学に留学し修士課程を、さらに日本のトップの大学で博士課程に挑戦したモンゴルの娘。その間何かと

連絡を取り合い、共に旅行もし、我が家で何日過したことでしょう。

実の子供に恵まれなかった夫婦が、どういった縁でか、実の娘と変わらない関係を築けたのです。ご両親も心から喜んで頂いているようで、ホッとしました。

 

元旦はゆっくり家でが、余りに天気が良いので、8人皆で、私たち夫婦がほぼ毎日歩く、芥川河川敷を約4キロ散歩しました。それも、5歳の孫娘が私を「日本のおじいちゃん」と慕ってくれ、行きも帰りも、ほとんどの行程を手を繋いで歩いてくれたのです。実のおじいちゃんに一寸申し訳なく思った位です。

 

翌二日は京都府八幡市のイチゴ農園でイチゴ狩りを楽しみました。現場で食べるだけと言っていたのに、孫二人はともかく、モンゴルのおじいちゃんまでポケットに取り立てのイチゴを忍ばせていました。

夜は、昔のアルバムを何冊も開き、思い出話に花を咲かせました。

 

三日は午後までゆっくり過ごすはずが、領事館の仕事が入り、早々に大阪へ帰りました。

世界の殆どの国では、祭日は元旦だけ、というのを忘れていました。

でもいいか、7日~8日には又、皆で天橋立・丹後半島旅行の計画です。

 

ちょっと疲れましたが、こんな正月が過ごせるとは・・・・幸せです。

個人的で勝手な内輪話に付き合わせまして申し訳ありませんでした。

さて、古本屋としてこんな経験はどう生かせるのか??

先ずはモンゴル祭に当店の「モンゴル関係本のコーナー」を出店するしかないですね・・・・

その時はこのブログでまたお知らせいたします。

                                                 星空書房  吉田

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