雑誌「ニュートン」一寸でも高く入札してよネ・・・

定期購読者から学習教材開発名目で不正に出資を募ったとして、月刊科学雑誌「ニュートン」を発行するニュートンプレス(東京都渋谷区)の元社長と、関連のコンピューターソフト開発会社管理部長が、出資法違反容疑で逮捕される事件が報じられた。集めた金の大半が会社の運用資金に充てられたらしい。

「ニュートン」は1981年創刊。東大教授を退官した地球物理学者の故・竹内均さんが初代編集長を務め、天文ジャンルがかなりの部分を占め、天文マニアを自認する私・星空書房店主も8年近く購読していた科学雑誌である。こんな事件で報道されるのは,なんとも情けないことだ。

 

今、出版界は大きな曲がり角に差し掛かっているのでは、と考えている。

新潮社の季刊誌「考える人」も4月4日発売の春号で休刊するそうだ。創刊15年で「一定の役割を終えた」という。「Webでも考える人」は続けるそうだから、紙の雑誌を手にする人が減少したということだろう。

 

雑誌市場が加速度的に縮小していることは、出版科学研究所が1月25日に公表した2016年の出版物発行・販売概況ではっきりと示された。

書籍と雑誌を合わせた推定販売金額は前年比3.4%減の1兆4709億円で、12年連続で、相変わらず前年を下回っている。

しかし、その内容は雑誌が5.9%減と大きく、書籍は何とか0.7%減と頑張っている。

そして書籍の販売金額が、雑誌の販売金額を上回ったのだ。「雑高書低」が1975年以来41年ぶりに逆転したのだ。筆者が出版(書店)業界に身を置いてから初めてのことである。

 

情報を入手するのは、すでにネットでという社会になりつつあるということだろう。この流れは益々加速するだろう。パソコンの苦手な私にはいかんともし難い流れである。

 

さて、創刊号から購読を続けた「ニュートン」だが、いずれ古書業者間の交換会(市会)に出品する予定でいた。

ニュースバリューがあれば少しでも高い入札をしてもらえるものだが・・・・。。

今回は如何なりますやら??

 

                                                     星空書房  吉田